講師の研修を行う

情報企業としての役割が求められている塾

塾は情報企業だと、よくいわれます。では、教育機関と情報企業の違いは何なのでしょうか。たとえば大学進学を目指している高校生がいるとします。教育機関としての高校では、「本物の学力をつければ、偏差値の高い大学にも合格できる。だから、まずは基礎学力をしっかりつけなさい」と指導するのが一般的です。基礎学力をつけないまま偏差値の高い大学の出題傾向ばかりを気にかけていても、成績が伸びないことが多いので、この指導はある意味で正しいといえます。しかし大学受験というのは、大学によって出題傾向がまったく違うのも事実です。塾は膨大なデータを集め、大学の学部ごとの出題傾向を分析し、その情報を生徒に提供しています。塾が情報企業だといわれるのは、そのためです。

研修が果たす役割とは?

塾は人気商売の一面もあるため、講師同士がライバルであることが多いです。しかし生徒の学力を上げ、塾の経営を安定させるには、講師の研修を実施し、出題傾向の分析結果を共有する必要があります。分析結果を共有することで、生徒の一人一人がどの学部に適していて、どの大学なら合格できるかという判断が講師同士で統一されるからです。講師の研修では、実際の入試問題と生徒の受験結果を例に挙げて説明しましょう。たとえば文学部の小論文では、エッセイ風に書いて合格できる大学もあれば、しっかりと論文調で正論を書かなければ合格できない大学もあります。つまり同じテーマを扱った小論文でも、大学によって求めているものがまったく違うのです。そんな出題傾向をひとりの講師が分析するには限度があるため、研修で各講師に情報を共有することが推奨されているのです。